120902でやったように
「|a - b| は(数直線上での) a と b の距離」
という当たり前な認識を用いて見ましょう。
|x - y| は x と y の距離
|x| = |x - 0| は x と 0 の距離
|y| = |y - 0| は y と 0 の距離
ですから、問われている式は
(x と y の距離) > (x と 0 の距離) - (y と 0
の距離)、
いいかえれば、
(x と y の距離) + (y と 0 の距離) > (x と 0 の距離)
ということですが、(x と y の距離) + (y と 0 の距離)は必ずx と 0
の距離以上です
から、これは
(x と y の距離) + (y と 0 の距離) = (x と 0
の距離)
が成り立たないという意味でしかない。ちょっと図を描いて見れば、
(x と y の距離) + (y と 0 の距離) = (x と 0 の距離)
は
「y が 0 と x の間(0, x含む)にある」
という意味だということがわかりますから、これで問いの意味は
「y が 0 と x の外側(0, x含まず)にあるか?」
であることがわかりました。(1)だけ仮定してもyes, no両方の場合があって答えられ
ないのは明らかです。(2)は x と y が異符号、即ち数直線上0をまたいで反対側
にあるということだから、これを仮定すれば yes と答えられることも明らかです。よって
答えはB。
この方法は(使えるときには)結構強力ですね。もちろん他にもいろいろな解き方が
あり、中でも一番システマティックなのは問いの式を
|x - y| + |y| > |x|
と両辺が非負になる形に同値変形しておいて、両辺2乗して同値変形して
(y - x)y > 0 (これは「y が 0 と x の外側(0,
x含まず)にある」と同値)
までもっていくというものですが、計算は非常に長く(一度計算練習としてやって見
られるといいと思います)、これと比べればここで紹介した方法の楽さがよくわかると
思います。